Alexa(アレクサ)、サイバー攻撃から保護されていますか? Alexa(アレクサ)、サイバー攻撃から保護されていますか?

Alexa(アレクサ)、サイバー攻撃から保護されていますか?

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バーチャル・アシスタント技術は、30年以上前の小さな一歩から着実に進歩しています(IBMのサイモンに心当たりはありませんか)。今日のデジタルに精通したミレニアル世代は、AIを搭載したバーチャル・アシスタントやチャット・ボットが提供する高度に個人向けに最適化されたサービスを、家庭でも職場でも期待するようになってきています。

バーチャル・アシスタントは、機械学習と自然言語処理を統合し、音声コマンドを受け付け、希望する動作(例:曲を再生する、アプリを開く、目覚まし時計を設定する)を実行します。スマートフォンに初めて搭載された最新のデジタル・バーチャル・アシスタントはSiri(2010年)で、すぐにAmazonのAlexa、MicrosoftのCortanaなどが続きました。その後、この技術はスマートホームにも導入され、スマートフォンのアプリからサーモスタットや照明などのIoT対応家電を遠隔操作するために、バーチャル・アシスタントが利用されるようになっています。 

こうしたAIを利用した技術が進化を続ける中(ChatGPTは最新の技術躍進を示しています)、分野を超えた革新的なソリューションに新たな可能性が広がっています。

Amazon Alexaが音声AIを自動車に導入

バーチャル・アシスタントが自動車に搭載されることは されることは、消費者にとって特別興味を引くことです。自動車が家庭やオフィスの延長となり、毎日何時間も運転席に座っているようなドライバーにとって、より生産的に過ごせるようになることが期待できます。

ドライバーが車と家の差を縮められるように、自動車メーカー(OEM)は、Siri(Apple CarPlay)やAlexaなどの音声起動型パーソナル・アシスタントを統合し、車両システムに接続するようになってきています。これにより、ドライバーは、家を出る前に遠隔でドアの施錠や開錠、エンジンの始動、車内温度の調整などを行うことができるようになります。また、慌てて家を出ることになった場合、Alexaが車のフロントシートから玄関の施錠、ポーチライトの点灯、警報システムの起動を行ってくれます。

運転中は、Alexaがルートを提案し、EVドライバーの最大の悩みである最寄りの充電ステーション探しをサポートします。Alexaは、充電ステーションまで案内してくれるだけでなく、簡単な音声コマンドでサービスの支払いも行います。

増加する自動車サイバー攻撃のリスク

ソフトウエア・デファインド・ビークルはもはや未来のものではなく、すでに製造されており、今後数年間の自動車産業に影響するでしょう。自動車1台あたりの平均ソフトウェアコード行数は、2015年の1億行から2020年には2億行と倍増しています(出典:ゴールドマン・サックス)。そして、電動化や自動運転車の普及により、この増加傾向は今後さらに加速するものと予想されます。

ソフトウェアが多用され、コネクテッドカーが増加すると、サイバーリスクにさらされる機会は増えます。車載ソフトウェアの脆弱性がサイバー攻撃につながり、自動車の重要な機能や機能安全(エアバッグ、ブレーキシステムなど)が損なわれ、人命が危険にさらされたり、リコールを余儀なくされる恐れがあるのです。

この1ヶ月の間に、複数の著名なグローバル自動車メーカーにおいて、基幹システムの遠隔操作やSSO認証の不適切な設定など、重大な脆弱性が発見されました。また、リサーチャーは、メーカー16社から販売されている数百万台もの自動車に影響を及ぼす、少なくとも20件のAPIの脆弱性を発見し、ハッカーが自動車の遠隔操作、追跡、移動、エンジンの始動・停止、個人情報の漏洩を行う可能性があることを明らかにしました。

現在の状況は、UN R155やその他の自動車サイバーセキュリティ規制で義務付けられているソフトウェアの脆弱性を検出・軽減する必要性とともに、サイバーセキュリティが重要になっていることを示しています。コードの各行、コネクティビティ、ソフトウェアを使用するサービス、OTAのアップデートには、OEMが適切なサイバーセキュリティ対策を講じることが必要です。

車両統合前のバーチャル・アシスタントのセキュリティ

Alexaやその他のバーチャル・アシスタントを自動車に統合することで、自動車の攻撃対象領域はさらに拡大します。これらのテクノロジ Alexaやその他のバーチャル・アシスタントを自動車に統合することで、自動車の攻撃対象領域はさらに拡大します。これらのテクノロジーは、多数の車両機能だけでなく、外部の接続デバイス(EV充電器、スマートホームなど)ともつながるため、車両に統合されたバーチャル・アシスタントには、サイバーセキュリティ対策が必要です。

Amazonは、この重要なセキュリティ原則をいち早く認識し、OEMがAlexaをIVIシステムに統合する前に従わなければならない厳格なセキュリティ要件を導入しています。

こうしたセキュリティ対策は、OEMが現在行っているUN R155の要件にシステムを適合させる取り組みと密接に関連しています。これには、サードパーティのソフトウェアに脆弱性がなく、車両の安全性やデータプライバシーにリスクが及ばないことを確認するためのセキュリティテスト・プロセスの実施が含まれます。

Alexa Auto統合のための最初のAmazon公認セキュリティラボ

Amazonのセキュリティ基準に準拠していることを証明するために、OEMはAmazonが認定するサードパーティラボの1つでセキュリティ評価を受け、合格することが義務付けられています。アクセス制御、ソフトウェア更新メカニズム、脆弱性管理などにわたる包括的なセキュリティ要件に対するOEMの能力が評価されます。

プラクシディティ エックスは、自動車に特化したセキュリティベンダーとして初めて、Alexa を自動車に統合するための公認セキュリティラボとしてアマゾンから認定されたことを誇りに思います。この認定により、車両システム内にAlexaを統合しようとしているOEMに対して、自動車に特化したセキュリティ・テスト・サービスを直接提供することが可能になりました。広範なドメイン知識、サイバーセキュリティのノウハウ、そしてペンテストの経験を活用し、プラクシディティ エックスのサービスチームは独立したセキュリティ評価を実施し、OEMがAlexa Auto統合に向けたセキュリティ要件を満たせるよう支援します。